行政書士試験に独学で合格は無理?【体験者が語る】

行政書士試験

行政書士資格取得の学習方法として、通学・通信・独学が挙げられますが、はじめての方はどの方法で学習するか迷われると思います。

それぞれに一長一短あり、経済的には独学がいいけど、合格の可能性は通学や通信と比べると劣るのかな?と心配される方もきっと少なくないでしょう。

そこで、今回は独学学習での合格の可能性や学習方法についてご紹介します。

行政書士試験に独学で受かる可能性について

受験者
受験者

独学で行政書士合格って無理なんじゃないですか?

結論からいうと、行政書士試験は独学で合格することはもちろん可能です。

「もちろん」と言い切れる理由は、わたし自身が独学で、しかも一発で合格を果たしているからです。

決して、ドヤ顔でも自慢でもありません。経験者でない方がいくら合格出来るといっても真実味はないかな?という思いから申し上げました。

体験者の談とし参考にしてもらえたらうれしいです。

先に述べた「独学で合格できる!」ですが、確かにその通りではあるのですが、ひとつ注意点があります。

というのも、結論だけとって「合格出来るんだったらやってみよう!」とばかりに何の計画もなく独学で初めたのでは、合格の可能性は遠のいていしまうからです。

実は独学は講座学習より効率は悪い?

独学は、実は講座などと比べると効率が悪い学習方法といえます。

講座学習には独学にない以下のようなメリットがあります。

【独学と比較した場合の講座学習のメリット】
試験についての分析・研究が尽くされ、データの蓄積があるので、学習ポイントが絞れる
プロ講師による学習ノウハウが確立されている

行政書士講座のある資格学校や予備校では、試験の後、出題された問題を分析・研究し、傾向を把握して今後の試験対策とします。

試験分析等は毎年行われるので、各校はそれぞれ膨大なデータを保有していることになります。

各校が提供する講座は、この過去の出題傾向から作られていますので、効率が良く学習できます。


一方、独学では講座のようなデータや傾向を掴むのは不可能なので、ポイントを絞って学習することが難しくなります。

特に初学者の場合は、そもそも要領が分からない、傾向なども分からないため、額面通り全てを学習することになり、講座と比べると効率は悪いといえるでしょう。

独学の場合は講座を利用するより時間がかかることがありますので、初めて受験する方は余裕をもった学習計画を立てると良いと思います。

独学が向いている人、向ていない人の違いって何?

独学で学習する人の中には、最後まで続けられず挫折して、途中であきらめてしまう人も少なくありません。

独学学習が出来る人と出来ない人では何が違うのでしょうか?

【独学が向いている人】
自分で学習計画が立てられる人                   
自分のペースで学習をしたい人
自分でスケージュール管理が出来る人
分からないことを自分で調べることを苦にならない人 
・費用を抑えたい人

上記の「独学に向いている人」の逆の人、つまり、①自分で計画が立てられない人②自分でスケジュール管理が出来ない人③自分で分からないことを調べるのが苦手な人、が「独学に向いていない人」となります。

独学に限らず、学習方法については自分に合う方法と合わない方法があります。

ご自身が上記の事項に当てはまる場合は、独学で合格するのは難しい、或いは合格まで数年を要することもあると心得ましょう。

これまで、独学で学習しても合格出来なかった方も、もしかすると独学が合わない可能性があります。

そういった場合は、潔く講座を利用して学習することを検討しましょう。

独学で勉強するための学習計画を立てよう!

独学でも確実に、そして最短で合格するには、やはり計画が大事です。

❝計画なくして成功なし!❞です。何事も無計画で突っ走っていては、目標は定まらず目的地までたどり着くことは困難です。

行政書士試験においても例外ではなく、特に独学の場合は、ほかの学習方法より、具体的な計画が必要となります。

講座の学習計画というのは不特定の方向けに組まれているため、たくさんの時間を学習に充てられる方も、忙しくてちょっとしたスキマ時間しか確保できない方も区別なく、同じスケジュールで学習しなければなりません。

しかし、独学では自分ひとりだけの学習計画です。学力のレベルを自分で推し量り、また学習に割ける時間から学習期間を決めて、計画を立てる必要があります。

学習途中で多少の計画変更は問題ないですが、大きな変更は時間のロスとなり、合格への道が遠のきかねません。

行政書士試験を独学で学習する際のポイント

次に独学で学習する際のポイントについてご紹介します。

テキスト選びについて
独学で学習した経験のある人の中には、テキスト選びが重要とする人もいますが、私自身はそれほど重要とは考えていません。極論ですが、テキストは何でもいいとさえ思っています。

理由は、①世に出回っている教材はそれほど大きな差はない、②完璧な教材は存在しないと、と考えているからです。

とすれば、店頭で販売されている教材はどれもある程度受験者から支持されているので、どれを選んでも問題ないといえます。

過去問や演習問題等の問題集について
過去問や演習問題については、テキスト選びに反してより重視すべきです。
選ぶときのポイントは解説です。どれだけ丁寧か? をチェックして下さい。

適当で簡単な解説だと自分で調べる手間が増えます。しかも、初めて学習する方は調べ方もよくわからず手間取ることが予想されます。

出来れば書店等で読み比べて、より丁寧な解説の問題集を手に入るようにしましょう。

インプットとアウトプットの比重について
独学でお勧めするのは、アウトプットに重点を置く学習方法です。インプットに多くの時間を費やしても意味がないからです。
テキスト選びの項でも触れましたが、試験に必要な知識の全てをテキストから得るのは不可能です。
出来るだけ多くの問題を解いて解説を読むという、アウトプットしながらインプットという方法が効率的です。

ちょこ
ちょこ

ついついやってしまいがちですが、独学ではやってはいけなことがあります。

独学でやってはいけないこと
短期合格を目指す
裏技的な学習方法に手を出す
完璧に解答しようと一つの問題にこだわりすぎる

独学は講座と比べると時間がかかることが予想されます。講座では、効率よくポイント絞って学習するためにお金を払っているのですから、独学の方が効率が悪いのは仕方のないことです。

にもかかわらず、短期での合格や裏技的な学習方法に手を出す方がいますが、やるべきことが中途半端で出来ていないことになるため、お勧めしません。

また、一つの問題にこだわり過ぎて、完璧に理解しないと次に進めないという受験生がいますが、その問題が出題される可能性と学習時間を天秤にかけると、あまり効率いい方法といえません。

分からない項目を調べて、なお答えが得られないときは、潔く諦めて次の問題に取り組みましょう。

学習を進めていくうちに理解できたりすることもあるかもしれません。完璧主義は捨てることも大事です。

試験日までモチベーションを維持する方法は?

独学ではモチベーション維持も重要です。

学習を始めて数か月は知識もどんどん入ってくるので、スムースに学習が出来ると思います。

しかし、ある程度学習が進むと、伸び悩む時期がやってきます。そうなると、机に向かうのが嫌になり、これまで、学習してきたことさえ無駄に感じるようになります。

法律用語は複雑で、しかも複数科目となると馴染みのない受験生にとっては覚えるのに苦労します。

表現では「推定する」「みなす」「準用する」「適用する」、「とき」、「場合」、「又」と「若しくは」の違い「及び」と「並びに」違い、「その他」と「その他の」の違いなど条文によって表現が異なり、意味も微妙に違います。

また、その法がいつから適用になるかの起点、「知った日」「知った日の翌日」、「知ることができたとき」など、どの条文がどの起点から適用されるのか、ちゃんと理解して整理しておかないとこんがらがってしまいます。

覚えることが増えるほど、やっかいになり、迷路に迷い込んだような気分になり、モチベーションが下がる結果となります。

また、モチベーションは試験のその日まで保ち続けるのは不可能に近いです。

むしろ、学習が嫌になったり、モチベーションが下がったりするのは当たり前と思っていた方が気が楽です。

日々淡々と学習を進めれば、モチベーションが上がろうと下がろうと結果に影響はしません。

つまり、学習をルーティンとすることで、結果モチベーション維持につながるというわけです。

まとめ

行政書士は独学でも合格は可能です。

ただし、独学は講座と比べると効率がよいとはいえず、時間を要することもあります。

独学で合格するには学習計画が重要です。

短期合格や裏技的な学習方は独学には向きません。

独学には向き不向きもあり、向ていない人が独学を選択すると合格への道が困難になります。

一方、独学に向ている人がポイントを押さえて地道にコツコツと学習することで合格の可能性が高くなります。

独学で陥りがちなモチベーションの低下については、誰もが通る道と気楽に構えて日々の学習に専念するようにしましょう。

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