FP資格をの取得を検討している人の中には、果たして何級を受験すべきか?迷う人もいるでしょう。
FPは3級から1級までのレベルがあり、さらに級によっては受験試験資格が必要で、自分が取得したい級から受験できないこともあります。
そこで、今回はFPを何級から受援するのが良いのかについてご紹介し致します。
FP資格何級を取得するかは目的で異なる

FPの何級を取得すべきかについては結論から申し上げると、FPを取得する目的で決めるべきです。
例えば、FP資格を仕事に活かしたい場合は、2級以上が望ましいです。
特に銀行などでは、FP資格の取得が推奨されているので、出来れば1級までを目指したいところです。

銀行や証券会社、保険会社などの金融機関の中には、資格取得を推奨するだけでなく、資格の取得を昇進・昇格の要件とするところもあるようですね。

はい、そのようです。知人の銀行員の中にはFP1級取得に苦慮している者もいます。
金融系のうち、特に銀行はFP1級取得が望ましいですが、保険会社や不動産会社などでは、FP2級でも十分だと思われます。
一方、主婦の方などでお金に関する知識を得たい場合などや自己啓発が目的の場合は、3級までの取得でも良いと考えます。
3級はFPの入門的な役割を担っていますので、受験資格も「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」だけで特別なものは求められていません。
就職やビジネスシーンでアピールするならFP2級以上は必須
今まで仕事上で沢山の名刺交換をさせていただきましたが、FP3級と記載されている名刺は見たことがありません。
FP3級は試験の内容も基本的で、受験資格も特別なものは求められていないことから、ビジネスの世界ではFP3級はわざわざ名刺に記載するほどの資格とはないと考えられているのでしょう。
ちなみに、資格取得講座のユーキャンが20~50代の男女356名を対象に行った「2021年に武器になると思う資格に関する調査」では、ファイナンシャルプランナー(FP)は第2位という結果になっていました。
このように、格好よく名刺に資格を記載したい場合やビジネスとして資格をアピールしたい場合は、FP2級を目指すべきといえます。
またこれから就職するという方では、就職前の取得が必須ではなくても金融系に就職を希望する場合は事前にFP2級を取得しておくとアピール材料になります。
実務経験がない場合はFP3級から取得する必要がある
FP資格は2級以上を目指す場合、受験資格が必要になります。たとえFP2級以上の学力があっても、FP業務に関する実務経験がない方は3級から受験しなくてはなりません。
2級の受験資格の実務経験とは、「FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者」とされていて、これを満たさない場合は他の受験資格が必要になります。
実務経験意外の受験資格は、「3級FP技能検定の合格者」若しくは「AFP認定研修修了者」となっています。
さらに上のレベルのFP1級となると、受験資格は「FP2級の合格者+FP業務の実務経験1年以上」とハードルが上がります。
このように、実務経験がない場合はFP3級から取得するか、AFP認定研修を修了する必要があります。
実務経験については、「FP1級勉強時間ってどのくらい?対策はどうする?」の記事で詳しくご紹介しています。
FP試験は金財(きんざい)と日本FP協会の2つの団体で実施

FP試験はきんざいと日本FP協会の2つの団体が実施しているんですよね!

その通りです。初めて受験される方にとっては少々ややこしく感じるかもしれませんね。
FP試験は学科と実技に分かれていて、両者を別々に受験することも一緒に受験することもどちらも可能です。
さらに、実施団体は金財(きんざい)と日本FP協会の2つあり、どちらで受験してもFPという資格に変わりはありません。
2つの団体で、FP2級と3級の試験日や学科試験の内容は同じですが、実技試験は内容が異なります。
さらに、FP1級においては日本FP協会では学科試験の実施がありません。
実技は両団体で実際されますが、試験内容や形式は異なります。
FP1級では学科と実技の試験日は異なり、学科に合格してからでないと実技試験は受けられないこととなっています。
ただし、日本FP協会が認定しているCFP資格を有していれば、FP1級の学科に合格していなくても実技試験を受けることが出来ます。
FP1級とCFPの関係は?果たしてどちらが有利?

FP1級もはFP資格の最上位ですが、私のようにFP1級のみを保有している者、CFPとFP1級の両方を保有している者が2つのタイプに分かれます。
このうち両方を取得しているケースでは、FP1級の学科を受験しておらず、CFP資格で実技を受験している人がほとんでです。
CFPを取得しているとFP1級は実技だけの受験でよいのですが、1級を保有していてもCFPの試験は免除されません。
そして、CFP資格はよくFP1級と比較されますが、FP1級は国家資格であるのに対し、CFP資格は民間資格であるに注意が必要です。
CFPは日本だけでなく多くの国で認めらる国際資格であるため、民間資格ではあるもののそこに魅力を感じる人も恐らく少なくないでしょう。
しかし、そもそも日本で取得した資格が、海外のビジネスシーンで役に立つとは思えませんので、個人的にはメリットとは感じられません。
そして、CFPはランニングコストがかかります。年会費を支払わない場合は資格を喪失してしまいます。
どの資格を取得するかは個人の好みや取得のしやすさによりますが、FPの最上位を目指すのであれば、国家資格であるFP1級の取得をおすすめします。
また、さらに上の国家資格や他の国家資格を目指す場合は、金財(きんざい)経由の受験を検討した方が良いと考えています。
理由は、金財(きんざい)の試験は方がいかにも資格試験という内容だからです。
資格試験に慣れる意味でも金財(きんざい)の試験をおすすめします。
まとめ
FP資格の何級を取得した方がよいのかについては、先ずは取得の目的で決めるべきでしょう。
仕事や就職のために取得する場合は最低でもFP2級以上の取得を、それ以外の場合は3級のみの取得でも問題ないと思います。
金融系、特に銀行でFP資格を活かす場合はFP1級の取得を検討しましょう。
FP試験は金財(きんざい)と日本FP協会の2つの団体で実施されています。
今後ダブルライセンスや他の資格取得を目指す場合は、金財経由での受験をおすすめします。