FP 1級 勉強時間ってどのくらい?対策はどうする?

FP

FP1級の受験を検討している方は、どのくらい勉強時間が必要なのか、気になるのではないでしょうか?

FP2級と比べるとFP1級の難易度はより一層高くなり、それに比例して勉強に必要とされる時間も増えることになります。

そこで、今回はFP1級の勉強時間や学習方法についてご紹介致します。

FP1級はどのくらいの勉強時間が必要か

一般にFP1級を目指す場合、500時間以上の勉強時間が必要といわれています。

中には、600時間以上(2級の2倍)とする説もありますが、どちらにしても2級と比べるとかなりの時間が必要であることに違いはありません。

FP1級の試験は学科と実技があり、FP2級までと異なり同日受験が出来きません。

学科に合格した人のみが実技に進めるのです。

ですから、学科と人実技では必要とされる勉強時間は異なります。

また、受験資格のうちどの資格で受験されるのかによっても、勉強時間が異なると考えられます。

【FP1級の受験資格】

  1. 2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験を有する者
  2. FP業務に関し5年以上の実務経験を有する者
  3. 厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格者で、1年以上の実務経験を有する者

1の実務経験については、ファイナンシャル・プランニング業務に携わった経験がある者とされ、一般社団法金融財政事情研究会により以下のように規定されています。

3の「厚生労働省認定金融渉外技能審査2級の合格」についてですが、実は資格は2001年に終わっています。

受験資格として現在も有効のようですが、20年以上前の資格なので、いくら受験資格があっても1級を受験するレベルの知識が維持できているとは思えません。

従って、2級から学習する必要がありそうです。

 

  • 銀行、保険会社、証券会社、クレジット会社等の金融機関に勤務している方
  • 保険会社の代理店の職員
  • 税理士、公認会計士、不動産鑑定士、宅地建物取引士、社会保険労務士、中小企業診断士、弁護士、司法書士、行政書士などで資産に関する相談業務に従事している方
  • 会計事務所の職員
  • 不動産会社、建設会社など土地建物の取引・建築・相談業務に従事している方
  • 投資顧問会社の職員
  • 生活協同組合などの共済等担当職員
  • 商品先物取引会社の職員
  • 一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および金融・財務・経理担当者
  • 商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および金融機関向けソフト開発担当者

これらの業務に携わっていた場合は、実務経験とされます。

受験者
受験者

いくらFP業務に関連しているとはいえ、上記のような実務経験で、いきなり1級を受験するのは無理ではないでしょうか?

ちょこ
ちょこ

そですね。私も経理経験が長いので実務経験で1級受験が可能でした。

でも、問題を見て、いきなりは歯が立ちそうにないと判断して2級から受験することに決めたんですよ。

参考までに、私が受験に要した期間は2か月の学習期間で2級を受験し、結果を待たず次の1級に挑戦しましたので、正味3か月です。

恐らく、FP1級の学科のみで500時間くらい勉強したと思います。

FP1級は国家試験です。FP試験は他の国家資格と比較すると全く実務とかけ離れているとは思いませんが、それでも実務と試験はかなり乖離しています。

実務経験の資格でFP1級を受験する場合は、2級を受験した人たちと比べると学習時間は余分にかかる場合があると考えられます。

ただし、実務経験のうち士業の方で、試験科目がかぶっている場合は、多少のアドバンテージはあるかもしれません。

FP1級の実技は勉強しなくてもよい?

FP1級の実技試験については、勉強しなくてもよいうとい人は結構多いです。

しかし、実際に実技試験を受験した私の感想では、対策なしはあまりにもリスクが高いといえます。

勉強しなくてもよいとする根拠は、実技試験の合格率が高いことにあります。

合格率が高い理由については別記事で紹介していますが、やはり一定の学習はすべきでしょう。

実技試験は学習しなくても合格できると考えている人が多いことから学科ほどは時間を割く必要はないかもしれません。

学科と異なり実技試験は、金財(きんざい)と日本FP協会で実施されていて、双方の試験は内容が異なリます。

一般には、金財経由の場合の学習時間は10~40時間日本FP協会の場合で5~20時間ほどといわれています。

同じFPでもFP協会の方は、どちらかというと実務寄りの問題が多い印象です。

そして、試験の難易度自体は恐らく、金財の方が高いです。

ちなみに私は金財で実技を受験し、合格していますが、勉強に費やした時間は200時間以上だったと記憶しています。

それでも、実技の点数は123点/200点です。ぎりぎりですね。

合格通知を見た時はもちろん嬉しかったのですが、同時にネットの情報を鵜呑みにして、全く勉強しなかったらどうなったかと思うとぞっとしたことを今でも覚えています。

金財の実技は、FPとしてふさわしいかを確認する試験でもあるといわれているため、ジーンズのような服装で試験に臨んだり、試験管の質問に対する回答がトンチンカンであったりしなければ、合格といわれています。

受験者
受験者

金財の口述試験は人となりを確認するための試験といわれていますが。

ちょこ
ちょこ

お客さまの相談を承る業務に就くことが前提だからですね。

でも、試験の当日あろうことか私は遅刻してしまったんですよ。絶対不合格と思いました。

私のように遅刻は論外ですが、口述試験ではかりにスラスラ答えられなくても、それだけをもって不合格とはなりません。

どちらかというと、分からない内容の質問をされた時の対応を見ているようですので、適当に答えるより、「調べてから改めて解答する」旨を伝えれば、『良し』とされています。

一方、日本FP協会の実技は筆記試験で、受験した方のお話では金財のFP2級レベル程度とのことなですので、1級学科に合格している受験生なら楽勝なのではないでしょうか。

いずれにしても、合格利率は100%ではありません。侮っていると不合格になってしまいます。

実技は学科合格後から2年間持ち越し可能ですが、受験料が高額です。

出来れば一度で合格するに越したことはないでしょう。

FP1級学科対策は応用編で満点を狙う!

FP1級の学科のうち、基礎編は過去問だけで高得点を狙うのはかなり大変、というか不可能に近いとすらいえるかもしれません。

そこで、学科試験対策については、応用編で高得点を狙う方法をおすすめします。

応用編の計算問題は数学のような感じで、ある程度パターン化しており、過去問で十分対策が可能です。

基礎編のような「なにこれ?」的な問題はほとんどありません。

出題は毎年同じではありませんが、過去複数回分の過去問を何度も解いて、全てのパターンを理解してしまえば、計算問題は答えが出せるため、迷うということがありません。

計算ミスを除けば、計算問題の場合、解答できればほぼ正解です。

従って、応用編対策は年金額を算出する場合のような計算式を覚えてしまえば、OKともいえるのです。

もちろん、簡単には覚えられないでしょうから、そこは何度も問題を解くことで覚えていくしかありません。

まさに数学の応用問題と一緒です。

当時、私が取っていたい学習方法はアウトプット中心でテキストは1級のものは用意しませんでした。

きんざいで発行しているFP1級の問題集1冊を10回程度回し、そのほか、過去問10回分をやはり10回くらい回しました。

正味3か月程度の学習期間で、141点/200点で合格しましたが、基礎編は58点です。

もし、2級と同じ出題形式だったら不合格です。

幸いにもFPは行政書士のような「足切り」制度が採用されていないため、どちらかの点数が低くてもトータルで6割正解していれば合格する試験です。

私がとった方法は極端かもしれませんが、学科の基礎編の点数が伸びない方は、私のような基礎編の頻出問題は確実に得点できるようにしつつ、応用編は満点を取るくらいの気持ちで取り組まれてみてはどうでしょうか。

FP実技試験対策は金財(きんざい)と日本FP協会では違う

実技は金財と日本FP協会のどちらで受験するのか、で対策が異なります。

金財の実技試験はどんなことが質問されるか、公表されていません。

質問内容は試験管によって、都度変わるからです。

対策としては、きんざいが発行している問題集での学習、これしかありません。

この問題集はFP1級実技の対策本としては唯一無二です。

実際に試験では、皆がこの問題集を持っていました。

日本㏋協会の実技は、過去問で対策するのがやはりベストでしょう。

まとめ

一般に、FP1級の勉強時間は500時間~600時間以上といわれています。

しかし、受験資格の違いや人によって、必要とされる学習時間は異なるものです。

FP1級の学科試験と実技試験は同日には行われず、学科試験に合格した者のみが実技試験に進めます。

対策は学科と実技は異なり、実技に関してはさらに金財(きんざい)と日本FP協会のどとらで受験するのかでも異なります。

私は、運よく独学・短期で一発合格を果たしましたが、独学が苦手な方は講座などを利用して学習することを検討してもよいのではないでしょうか。

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