宅建(宅地建物取引士)の資格を取ろう!と意気込んだもののいつから勉強を始めたらよいの?と悩んでいる方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
特にはじめて受験する人は、要領がわからず色々迷うと思います。
そこで、今回は宅建の勉強はいつからはじめるのがベストなのか、そしてどのように進めてけばいいのかといったことについてご紹介致します。
宅建の勉強は4月スタートがベスト!その理由とは?

世間では、桜の開花宣言がありましたが、今月は気温の乱高下が続いています。
あと10日ほどで4月に入り新年度が始まります。
4月は色々なことを始めるのに適した季節です。
実は、宅建試験の勉強も今まさに、この時季4月に勉強を始めるの丁度良いといえます。
宅建士の勉強を始めるのになぜ4月が良いのかというと、試験の実施日が10月だからです。
一般に宅建に合格するには、最低でも300時間以上勉強する必要があるといわれてます。
勉強時間については、こちらの記事でも解説しています。
そして、社会人が無理せず確保できる学習時間は、1日1時間~2時間程度が現実的です。
これらのことを合わせ考えると試験まで要する期間は、
1日1時間の勉強時間の場合 ⇒ 300時間÷1時間/1日=300日(10か月)
1日2時間の勉強時間の場合 ⇒ 300時間÷2時間/日=150日(5か月)
という計算になります。
ここで、ご参考までに予備校等の宅建講座が設定しているが学習期間をご覧ください。
ユーキャン | 標準学習期間6か月 |
LEC | 講座により5か月~11か月 |
TAC | 講座により6か月~11か月 |
クレアール | 講座により ~11か月 |
各講座の学習期間を見ても、上記の計算とほぼ同じ期間設定となっています。
これらの他にも、宅建講座は半年を目安にカリキュラムが組まれていることが多いです。
つまり、試験日の10月から逆算すると半年前は4月だからというのが、丁度良いとする理由です。
半年で学習を終えるには、300時間÷180日=1.666時間、1日で2時間弱の勉強時間が必要です。
初学者向けでは、11か月の期間のカリキュラムもあるくらいですので、4月スタートというのは決して早すぎるということはありません。
また、私個人は確実に合格するためには標準とされている時間の1.5倍勉強することを推奨しています。
さすがにそこまで無理という方は、せめて1.2倍、つまり最低360時間くらいの時間を取ってほしいなと考えています。
360時間÷180日=2時間/1日、半年で合格を目指すには1日2時間以上勉強する必要があります。
また、4月スタートに拘らずこれより早めに始められる人は、早めに勉強に取り組むようにして下さい。
学習期間中に何があるかわかりません。家族やご自身が病気になったりすることもあるかもしれません。
そうした時、ぎりぎりで学習していると1日でも、いえ1時間でも時間が惜しいでしょうから、おちおち休んでなどいられません。
しかし、余裕をもって学習していると数日休んだくらいで追いつかないということはないはずです。
時間的に余裕があると、精神的にも有利です。
週末まとめてより毎日コツコツの勉強法が効率よい根拠とは?
最低でも試験までに300時間以上は勉強が必要だとお話ししましたが、人によって1日に確保できる時間はまちまちです。
❝平日は忙しくて時間がとれないけど、週末ならまとまった時間がとれるから週末まとめて勉強しよう!❞とか、❝300時間以上勉強すればま毎日でなくてもいいだろう❞と考える人もきっと少なくないと思います。
しかし、まとめ勉強はあまりおすすめできません。
とういのも、私たちが思うよりずっと早く、人は覚えたことは時間とともに忘れてしまうからです。
「エビングハウスの忘却曲線」というのをご存じでしょうか?
これは、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが提唱している、「人の記憶は時間が経つほど忘れてしまう」ことをグラフ化したものです。
このグラフによると人の記憶は、
・1時間後には56%
・1日後には74%
・1週間後には77%
・1か月後には79%
が忘れ去られてしまうようです。
1週間後に学習する時は、20%程度しか残っていない状態で学習を繰り返すことになり、とても非効率です。
1時間でも半分以上の記憶が失われてしまいますが、実は記憶が忘れさられないうちに定期的な復習をすることで記憶を維持できることも分かってきています。
2013年に行われたカナダのウォータールー大学の実験結果の表をご覧ください。
これによると、1度学習した後に、その長期記憶を維持するためには24時間以内に10分間の復習を、そして7日後に5分間の学習を、そして30日以内に2~4分の学習をするのが効果的であることが分かります。
この結果から、1週間まとめて勉強するより毎日コツコツ勉強する方が効果的であることが分かるのではないでしょうか。
一通りの学習が終わったら模試に挑戦しよう!

早めに勉強をはじめて一通りの学習が終わっている人や時間の余裕のある人は、模擬試験を解いてみましょう。
模擬試験は会場受験が一番おすすめですが、近くに模擬試験の実施会場がない方や会場に行けない方は、自宅受験でも市販の模試でも問題ありません。
自宅受験や市販の模試を使用する場合のポイントは、図書館などを利用してなるべく本番に近い状態で臨むことです。
現時点での自分がどのラインにいるのか分かりますし、2時間という限られた時間でドキドキしながら自分がどのくらい正解でき、合格基準からどのくらいの位置にいるのか確認できます。
宅建試験でも対策には王道の過去問演習が最善なのですが、繰り返し解いていると回数をこなすほど正解率が高くなるため、本試験でも高得点が狙えると勘違いしていまうことも往々にしてあります。
本当に実力が付いているのであれば問題ないですが、単に解答を暗記していしまっているだけということも考えられます。
力がついているか確認するためにも模試は是非受けることを推奨しています。
まとめ
宅建士の試験は試験日から逆算すると4月から始めるのが丁度よいです。
一般的には合格には300時間が必要とされている試験は、半年かけて毎日1~2時間コツコツと勉強するのが現実的です。
4月スタートがおすすめですが、それより早く始められる人は4月を待たず、すぐに勉強を始めましょう。