行政書士の科目は、基礎法学、憲法、行政法、民法、商法の5科目の法律科目と一般知識科目からなります。
一般知識科目はさらに、「政治・経済・社会」、「情報通信・個人情報保護」、「文章理解」の3つの分野からなります。
初めて行政書士の勉強をする受験生の中には、何から勉強すればよいか分からない人もいらっしゃるのではないでしょか?
そこで、今回は行政書士は何から勉強すればよいのか、どのように勉強を進めればよいのかついてご紹介致します。
初めて行政書士の勉強をする

冒頭でもお伝えしたように行政書士試験は法令科目5科目と一般知識からなります。
初めて独学で行政書士に挑戦する方は、科目が沢山あり、範囲も広いため何から勉強したらよいの?と迷われている方もいらっしゃると思います。
そういう方には、先ずは「憲法」から勉強し始めることをおすすめしています。
その理由は、
①憲法は法律の基礎であるから
②大学で法学を学んだ人以外は、学校で学ぶ法律といえば憲法でとっつきやすいから

確かに僕たちが学校で学ぶ法律といえば憲法ですよね!

おすすめする理由は意外に単純ですが、はじめは少しでも知っているところから始めるのが良いと思います。
次に学習するのは、「行政法」あるいは「民法」、順番はどちらでも問題ないです。
「行政法」は行政書士試験のメインともなる科目で出題数が一番多いですが、「民法」ほど難しくありません。
「民法」は「行政法」に次いで出題数が多い科目で、長文の問題が多く、暗記だけでは太刀打ちできない科目であるため、この科目にかなりの時間をかける受験生が多い科目です。
いずれにしても、この2つの科目は外せない科目であり、かなり時間も割くことになる科目であることは間違いないです。
「商法」については最後に学習するのがよいでしょう。
範囲が膨大な割には出題数は少なく、苦手とする受験生が多く、中には「商法」を捨て問にしてしまう受験生がいるほどです。
正解率が低いこともあり、一生懸命学習しても得点出来ないならいっそ勉強しない。という気持ちは分からなくもないですが、やはり一通りは学習すべきと考えます。
全く学習しないのは推奨しませんが、深入りは禁物な科目です。
「基礎法学」については、「憲法」とセットで学習してもよいですし、「商法」の前に学習するのでも良いと思います。
出題数が少ないので、こちらもあまりがっちり時間を取る必要はない科目といえます。
この辺のさじ加減は人によりますが、私が推奨するのは優先科目から初めて、後の方にやっかいな科目を学習する方法です。
一般知識のが学習については、一通り法令5科目の学習を終えてから始めるのでよいでしょう。
実際、多くの受験生が概ねその順番で学習を進めています。
具体的な勉強の進め方
次にどうやって勉強を始めて進めていくかについですが、私が実際に行った勉強の進めたかについてご紹介します。
10か月・独学で一発合格を果たした私がおすすめするのは

私がおすすめするのはアウトプットに重点を置いた勉強方法です。

アウトプットに重点を置いた学習方法の重要性については、他の記事でもことあるごとに力説しています^^;
先ずは、テキストを一読したら後はひたすら過去問演習です。
テキスト→過去問→分からない箇所のみテキストで確認
この一連の流れを科目ごとに行います。
重要なのは問題を解いた後に解答の解説を理解できるまで読み解くことです。
余程理解力のある方以外は、恐らく1度問題を解いて解説を読んだだけでは完全に理解するのは難しいと思います。
何度も何度も繰り返すことで、実はアウトプットしながらインプットもしていることになるのです。
繰り返しの過去問演習は解説を理解するまでよく読むことで、インプットとアウトプットが同時に行えます。
インプット学習で有名な「7回読み学習法」を試してみた結果

「7回読み学習法」というのをご存じでしょうか?
この学習法は、TVでコメンテーターとしても活躍している国際弁護士で、NY州弁護士資格を持つ山口真由さんよって考案された方法です。
優秀な方の勉強法なので、私もTVでお話されていたのを覚えていて、行政書士の勉強でも使えるかな?と安易に考えて、ちょこっとだけ試してみました。
結果は、「全く効果なし」です。
この方法が効果がなかったといより、私には合わなかったといった方が適切かもしれません。
実際には私は7回は読んでいません。5回まで読んで挫折してしまったので、厳密には7回読みを試したとはいえないです。
何しろ当時私が使っていたテキストは1冊読むだでも1月くらいかかりそうな分厚いものでしたので、5回読んだところで、一旦読むのを止めて過去問にトライしました。
予想通り、全く歯が立ちませんでした。
この方法は、効果があるとする人もいるので、恐らく私のやり方が間違っていたのだと思われます。
しかし敢えて言うなら、これを正しい方法で身に付けるより過去問をひとつでも多く解く方が試験対策には、よほど効果的ではないでしょうか。
7回読みで合格圏内に到達するには、それはそれで才能が必要かな?と思います。
まあ、考えてみれば寝る間も惜んで幻聴が聞こえるくらい勉強した方がおすすめしている学習方法、つまりはそういうことなのです。
また、インプット中心の学習法はどちらかろいうろ語学系の学習に向いていると思います。
とはいえ、行政書士受験生の中には六法を中心に学習し合格した方もいるので、一概には言い切れませんが。
学習方法についてはそれぞれの方法で向き不向きがあります。
結論としては、「よくある〇〇勉強法より自分にあった勉強方法が良い!」と思います。
それでも迷うなら順番はさておき、先ずは試験の内容を把握しよう!
勉強方法については自分に合う方法が合格への近道ですが、何から勉強を始めるかについても実は人から進められる方法でなくても良いと思います。
こういうと矛盾するようですが、何が最善かは自分に合ったやり方が最善だからです。
そういう意味で、おすすめした「憲法」から勉強し始めるのが自分に合わないのであれば、どの科目から始めても全然OKです。
それでも迷うようなら購入したテキストで記載されている順に勉強を始めらたらいいのではないでしょうか。
ただ、勉強量については合格のためにはある程度重点を置くべき科目を絞った方がよいでしょう。
出題数が少ない割には範囲が広く、難問の商法のような科目に時間をかけるのは得策ではありません。
その辺りは、一度通して学習すると何となく分かります。
先ずは、頭で考えるより一巡して、行政書士試験ってこなん内容なんだということを体感してみて下さい。
まとめ
独学ではじめて行政書士に挑戦する場合、何からどの科目勉強をすべき分からない受験生には、先ずは「憲法」からはじめることを推奨しています。
「憲法」は私たちが学校で初めて学ぶ法律でだから、入りやすいことが一番の理由です。
とはいえ、他のが科目から勉強し始める方が自分に合っていると感じるのでしたら、人のおすすめに囚われず、その科目から始めるのがベストです。
勉強方法については、ここではアウトプットに重点を置いた方法を推奨していますが、こちらもインプットの方が向いているならインプットで学習を進められるのが良いでしょう。
世の中に出回る「〇〇勉強法」は参考にとどめ、自分にあった勉強方法こそが合格への近道です。